ベンツにはどんなコーティングを選べばいいのでしょうか。世の中には様々なコーティングがありますが、ベンツのコーティングなら、
- ベンツ正規ディーラーの純正コーティング
- ヤナセのコーティング
- 専門店のコーティング
この3つから選ばれることが多いです。
この選択肢からガラスコーティングを決める際に気になるのが、それぞれの価格や効果ではないでしょうか。また、コーティング後の洗車やメンテナンス方法についても確認しておくことをおすすめします。
今回は、ベンツのガラスコーティングについて、コーティングの効果からコストパフォーマンスの視点まで詳しくご紹介していきますので、大切なお車をいつまでも綺麗に守ることができるコーティングを見つけていきましょう。
1. ベンツのガラスコーティング価格一覧
ベンツにコーティングをする場合、
- ベンツ正規ディーラーの純正ボディコーティング
- ヤナセのガラス系コーティング
- コーティング業者のガラスコーティング
この3つが主に検討されています。
それぞれコーティングの種類や耐久性、価格が異なるため、どれを選べばいいのか迷ってしまうと思いますので、まずは下の一覧表で特徴を確認しておきましょう。
コーティング名称 | コーティングの種類 | 施工依頼 | 価格 | 耐久性 | |
① | メルセデス・ベンツ純正ボディコーティング | ガラスコーティング | ベンツ正規ディーラー | 120,000円〜180,000円 | 不明※1 |
② | ミラーフィニッシュ | ガラス系コーティング | ヤナセ | 86,400円〜108,000円 | 1〜3年 |
③ | ダイヤモンドキーパー | ガラス系コーティング | KeePer※2 | 56,500円〜 | 3〜5年 |
※1耐久性に関しては公式ページでも明記なし。ディーラーへ確認しても回答得られず。
※2ここでは比較のため、コーティング業者にはKeePerさんを選んでいます。
次章からは、それぞれのコーティングのメリットやデメリットを詳しくご紹介していきますが、結論から言うとコーティング専門店のガラスコーティングをおすすめします。
その理由は、品質の高いガラスコーティングにより、傷や汚れから愛車を守るだけではなく、洗車も楽になるなどコストパフォーマンスに優れたコーティングだからです。
実は、ベンツの純正コーティングには大きなデメリットがあるため、このような結論になっているのです。それでは詳細を確認していきましょう。
2. ベンツの正規ディーラー純正ボディコーティングの特徴
ベンツ正規ディーラーでは、純正ボディコーティングが用意されています。その特徴をまとめて解説します。
2-1. 価格と耐久性
価格については車種(車体サイズ)によって異なりますが、120,000円〜180,000円となります。
また、コーティングの耐久性に関しては不明です。公式ページには「長期間」と記載されていますが、具体的な耐久年数の明記はありません。
ディーラーへ直接確認しても明確な回答は得られず、「定期的なメンテナンスを行うことで長持ちします」としか答えられないとのことです。
2-2. コーティングの種類
純正ボディコーティングは無機質ガラスコーティングが使われています。無機質ガラスコーティングの特徴としては、強固な皮膜形成と耐久性の高さです。本物のガラスコーティングとは、二酸化ケイ素の無機質ガラス皮膜を形成するコーティングのことを言います。
一方で有機物を含む、いわゆる「ガラス系」コーティングの場合には、皮膜が完全なガラスまで硬化しないため耐久性に劣ります。また、ボディへの接着も弱く剥がれやすくなります。
・撥水タイプと親水タイプから選択
純正ボディコーティングは、撥水タイプと親水タイプの2種類から選ぶことができます。
撥水タイプとは雨粒がボディの上を転がるように弾かれるものです。親水タイプとは雨がボディ表面を撫でるように流れて弾くタイプです。
一般的に撥水タイプの人気が高いですが、おすすめは親水タイプです。撥水タイプの場合、視覚的に雨を弾く様子がみて取れるので効果を実感しやすいのですが、雨粒がボディに残りやすく雨ジミ(イオンデポジット)を作りやすいデメリットがあります。
一方で親水タイプは雨粒が残りにくく、ボディを撫でるように流れることで汚れを一緒に落とす効果があるため、ボディが汚れにくくなります。
2-3. コーティング後の洗車方法
雨を弾く撥水、もしくは親水効果を維持するためには、専用の洗車キットを使った定期的なメンテナンスが必要になります。ディーラーは「定期的なメンテナンスをすることでコーティング効果を持続させることができる」としています。
また、洗車の方法は手洗い洗車が最適でしょう。ベンツの純正コーティングは無機質のガラスコーティングにより硬い皮膜を形成されますが、その硬度は3.2と公表されています。この硬さでは、いわゆる10円パンチ(10円玉で引っかいた傷)を防ぐことはできません。
つまり、塗装そのものの硬度と大きな違いがないため、洗車機を利用するとコーティング皮膜に傷がついてしまうのです。コーティング効果を維持するためには手洗い洗車が必要でしょう。
2-4. 純正コーティングのデメリットや注意点
ベンツの純正コーティングは、カーディティーリング業界でランクの高い無機質ガラスコーティングを採用しているように、コーティングに対して力を入れていることがわかります。
ベンツの純正コーティングは、価格が安い上に一時的な効果しかない「ガラス系コーティング」よりも優れたコーティングと言えるでしょう。ただし、純正コーティング を選ぶ際には次のようなデメリットや注意点も確認しておきましょう。
① 耐久性が不明
先にもお伝えしましたが、ベンツ正規ディーラー純正コーティングの耐久性は明確にされていません。ディーラーに直接問い合わせても明言できないと言われました。
市販されているコーティング剤の中には、実際とは程遠いような耐久性を示しているものもあります。こうしたことを考えると、ベンツは隠さず正直に回答していただいたと思います。ただ、ベンツの所有者からすれば、具体的な効果がわからなければ安心して申し込むことができないと思います。
コーティングとは、大切な愛車をいつまでも綺麗な状態に維持するためのものです。耐久性のわからない純正コーティングには不安が残ってしまうでしょう。
② 防傷効果は低い
純正コーティングは硬度3.2と公表されていますが、これは輸入車の塗装の硬さと比べても大きな違いはありません。つまり、防傷効果は期待できないと言ってもいいでしょう。
ガラスコーティングの中にはより硬度の高いものがあり、硬いガラス皮膜を形成するガラスコーティングは洗車傷程度であればある程度防ぐこともできます。大切な愛車を傷から守りたい方は、コーティング専門店のガラスコーティングを検討されるといいでしょう。
③ 手洗い洗車が必要
また、日々の洗車に関しては手洗い洗車をした方が安全でしょう。洗車機を通すとコーティングにダメージを与えてしまうため、効果を持続することができなくなるからです。高価なコーティングを台無しにしないようにしましょう。
洗車機を利用したい方は、コーティング専門店で純正よりも硬度の高いガラスコーティングを探してみてください。(洗車機に入れても問題がないガラスコーティングはこちら>>)
④ コーティングの施工は提携業者が行う
純正コーティングは正規ディーラーで申し込むことになりますが、施工するのは提携している外部の業者になります。つまり下請け業者がコーティングの施工を行いますが、これがコーティング効果や耐久性を左右することがあります。
コーティングが効果を発揮するためには、コーティング剤の品質以上に「磨き」と言われる下地処理の技術やコーティング剤の施工技術が重要ですが、この技術は専門店とはいえ業者によって雲泥の差があります。ディーラーの提携業者によって差があるため仕上がりが均一化されず、効果や耐久性に満足できない場合も考えられるのです。
純正コーティングを選ばれる場合には、どのような業者が施工するのか確認した方がいいでしょう。
3. ヤナセのコーティング「ミラーフィニッシュ」の特徴
ベンツをヤナセで購入される方も多いと思いますが、ヤナセのコーティングは純正コーティングと別物ですので注意しましょう。
ヤナセの中でも店舗によって取り扱っているコーティングに違いがあるようですが、ヤナセ公式のコーティングは、ミラーフィニッシュもしくはパールフィニッシュと言われるものになります。
結論からお伝えすると、ミラーフィニッシュ、パールフィニッシュは「ガラス系コーティング 」なので、コーティングの質だけでみるとおすすめは出来ません。ただし、オプションの抱き合わせでコーティングが安くなることもあるので最後の判断はコスパで見ると良いですが、ミラーフィニッシュの特徴を解説します。
3-1. 価格と耐久性
価格は車種(車体サイズ)によって異なりますが、86,400円〜108,000円で、耐久性は1年〜3年になります。
ベンツEクラスの場合の価格と耐久性を一覧にしましたので、こちらも参考にしてください。
ヤナセパールフィニッシュ | ヤナセミラーフィニッシュスーパー | ヤナセミラーフィニッシュプレミアム |
耐久性:1年 | 耐久性:2年 | 耐久性:3年 |
86,400円 | 86,400円 | 108,000円 |
撥水タイプ | 親水タイプ | 親水タイプ |
3-2. コーティングの種類
ミラーフィニッシュ、もしくはパールフィニッシュはガラス系コーティングが使われています。
先ほどもお伝えしましたが、ガラスコーティングと「ガラス系」コーティングは全く別ものになりますので注意しましょう。
3-3. コーティング後の洗車方法
ガラス系コーティングは皮膜が柔らかく耐久性に劣るため、手洗い洗車が必須です。
3-4. ヤナセのコーティングのデメリットと注意点
ヤナセのコーティングのウィークポイントは、ガラス系コーティングが使われていることです。
これは有機物が含まれている硬度の弱いコーティング剤であるため、紫外線などの外的要因で皮膜が劣化してしまい、耐久性が低く剥がれやすいからです。ボディの艶や光沢を出すことはできますが、汚れや傷から守る効果はあまり期待出来ません。
また、コーティング後の洗車も手洗いが必要です。洗車機を利用するとコーティングを剥がしてしまうことになるでしょう。
つまり、大切な愛車を守るためにはガラス系コーティングでは質が劣ってしまいます。強固な皮膜を形成して剥がれ落ちることがなく、長期間綺麗な状態を維持できるガラスコーティングを選ばれることをおすすめします。
4. ベンツ純正コーティングと専門店ガラスコーティングの違い
ベンツの純正コーティングは、コーティング剤の中でも質の高い無機質ガラスコーティングが採用されていることは高く評価できます。
しかし、その具体的な耐久性について明言できないことは非常に残念です。いくら質の高いコーティング剤であっても、判断材料として効果を証明できるデータが欲しいところです。
そこで、愛車を汚れや傷から守り、いつまでも大切にしたい方にはコーティング専門店のガラスコーティングをお勧めしたいと思います。
同じガラスコーティングでも品質も施工内容もことなるので、純正コーティングと専門店のガラスコーティングの違いを確認して、安心できるコーティングを選びましょう。
4-1. コーティング皮膜の硬度
一番の違いはコーティング皮膜の硬さです。
純正コーティングの場合、塗装の強度と大きな違いがないため、傷を防ぐ効果は低くなります。
一方で、ガラスコーティングの中でも最高レベルの硬度9Hとなれば、ハサミで叩いても傷ができないほどの耐久性を発揮します。
こうした品質の高いガラスコーティングは、コーティング専門店で施工してもらうことができます。硬度9Hを打ち出しているガラスコーティングは、ラストコーティングの他にセラミックプロなどがあります。
4-2. 証明された耐久性
繰り返しになりますが、ベンツの純正コーティングは耐久性が明言されていません。
一方でコーティング専門店の中には、公的機関で耐久性が証明されたものを扱っているところがあります。多くのガラスコーティングは1年から3年の耐久性と言われていますが、5年もの耐久性が証明されているガラスコーティングもあります。
大切な愛車を守るためには、効果が証明されたコーティングを選ぶことをおすすめします。
4-3. コーティング後の洗車の手軽さ
硬度の高いガラスコーティング、例えば9Hの最高レベルになると洗車も楽になります。手洗い洗車時の磨き傷を心配が軽減されますし、メンテナンス性で言えば洗車機に通すことも可能なコーティングもあります。
日々のメンテナンスを楽にしたい場合には、専門店のガラスコーティングを探してみましょう。
4-4. コストパフォーマンスが高い
ここまで解説したように、愛車をいつまでも綺麗に保つためには専門店の高品質なガラスコーティングをおすすめします。
高品質である条件は、
- 完全無機質のガラスコーティング
- 高い硬度(ガラスコーティングの硬度の上限は9H)
- 優れた施工技術
こちらの3つです。
ただし、ここまでの品質ですので施工費用が高くなります。具体的には20〜30万円前後になることがあるので、価格だけ聞くと驚かれてしまうことでしょう。
ただし、1年換算してみるとコストパフォーマンスの高さがわかります。例えば、耐久性5年、30万円のガラスコーティングなら、1年あたり6万円になります。
一方で、「ガラス系」コーティングであるヤナセパールフィニッシュは、耐久性1年で86,400円の費用がかかります。
こうして比較すると、専門店のガラスコーティングら一度に支払う金額は高くなりますが、長期的に見ればコストパフォーマンスに優れていることが確認していただけると思います。
結論:最終的にはコスパで判断。ディーラーのオプションに限らず専門店で見積もりを。
今回お伝えしたことをまとめると、高級車のベンツにはそれにふさわしいコーティング専門店のガラスコーティングをおすすめします。
ベンツの純正コーティングは品質の高い無機質ガラスコーティングが採用されているのですが、その耐久性が不明ですので不安が残ります。一方で、公的機関でその品質や耐久性の証明されたガラスコーティングであれば、大切な愛車をいつまでも綺麗に維持することができます。
正規ディーラー、ヤナセ、専門店、など、コーティングの選択肢はいくつかありますが、コスパでの判断が一番決めやすいでしょう。また、ベンツ購入時の見積もりに組み込まれているオプションのコーティングに限らず、事前に専門店の見積もりをとるとご自身でも比較できます。
コーティング専門店も見積もりは無料の場合が多いので、お気軽にお問い合わせをしてみて下さい。
ラストコーティングへの見積もり依頼も、新車で納車前にディーラーコーティングと比較のために依頼をいただくことが多いです。ベンツのコーティングを検討されている場合には、ぜひ一度コーティング専門店に相談してみてはいかがでしょうか。