車の鉄粉取りの特徴と使い方の全手順を動画付きで詳しく解説

洗車をしていても、よく見ると鉄粉や水垢、ピッチ、タールなどがたくさんついています。洗車である程度の汚れは落ちますが、触ってみてざらつき感があるようでしたが、鉄粉が残っています。

車のボディのザラザラ感やサビ、ホイールについたブレーキダストなどは放置しておくと劣化の原因になり、後になればなるほどお手入れが大変になってきます。愛車をいつまでもピカピカのきれいな状態のままで保っておきたいと思うなら、定期的に鉄粉除去することをお勧めします。

日頃から洗車の後で、鉄粉除去クリーナーを用いてきれいにしておかれると良いでしょう。

1. なぜ車のボティやホイールに鉄粉が付着するのか?

鉄粉は思っている以上にボディに付着しています。十分に洗車したと思っていても、触ってみたらボティがザラザラとしていると感じたことはありませんか? それはボティ表面に鉄粉が付着していることが原因だと考えられます。

ボディに付着する鉄粉

車のボディに付着する鉄粉は、空気中に飛んでいる「鉄粉」だと言われています。

空気中の鉄粉は、ブレーキダストや、線路を走る電車の車輪の摩擦で発生する鉄粉(特に駅の近く)、鉄工所や溶接工場などから発生する鉄の粉の飛散などの原因があります。

車の保管場所の近くや、車で通る付近に線路や工場があったり、国道や高速道路をよく使ったり、高架下に駐車したりすることがあれば、鉄粉が多く飛散している可能性があります。そのような環境の中に車があると鉄粉が付着しやすくなります。

ホイールに付着する鉄粉

またホイールには必ずブレーキダストが付着していきます。ブレーキダストは、ローターとブレーキパッドが摩擦することで生じるダストです。摩擦で削れらた金属が粉塵となり、ホイールに付着します。

ブレーキダストは防ぐことが難しく、どうしても付着してしまいますので、綺麗な状態を保つためには定期的な鉄粉取りが必要です。

2. 定期的な鉄粉取りをおすすめする理由

こまめに洗車を行なっていてもボティにザラザラ感が残ることがありますがこのザラザラはボディに刺さってしまった鉄粉が原因です。そのままの状態で放置しておいても鉄粉が取れることはありません。

放置しておくと、鉄分が大気中の酸素と水に反応して酸化し始め、酸化鉄となり車にダメージを与えてしまいます。この酸化鉄がいわゆるサビのことです。

酸化した鉄粉。錆びた色に変色してしまっています。※画像クリックで拡大されます。

一度鉄粉が固着してしまうと塗装面に悪影響を及ぼします。通常の洗車では除去できませんので、専用の鉄粉取りクリーナーなどで定期的に取り除きましょう。

3. 鉄粉取りの種類(鉄粉除去スプレーと鉄粉取り粘土)

鉄粉取りには、「鉄粉除去スプレー(液体)」「鉄粉取り粘土」の2種類があります。粘土クリーナーはトラップ粘土と呼ばれます。

鉄粉取りの具体的な使い方は後述しますが、鉄粉除去スプレーと鉄粉取り粘土の両方を使って鉄粉取りの作業を行います。液体タイプの鉄粉除去剤はボティを傷つけず手軽にできますので、まず液体タイプで全体の鉄粉を取り、それでも取れなかった鉄粉に対してはトラップ粘土を使って鉄粉を取ります。

市販の鉄粉除去剤はいろんな種類があります。

中性タイプの鉄粉除去剤は、スプレー、あるいはスポンジに含ませて全体に伸ばして拭いて、水で洗い流すだけです。塗装面のコーティングを傷めることなく、コーティングも落ちません。

3-1. 鉄粉除去クリーナーの選び方

鉄粉除去クリーナーといってもいろんな種類があって、いったいどれを購入していいものか迷います。オンラインでもたくさん売られています。Amazonや楽天市場などを見ると、お客様のレビューが載っていますので、よりいい評価がされているものを選ぶといいでしょう。

安いからという理由で購入してしまうと性能があまり良くないものに当たることもあります。

金額、効果、手間、素材に適しているか、耐久性、乾燥が遅いか早いかなど、自分の用途に合わせたものを購入しましょう。

またお店に行って直接聞いてみるのもいいです。専門家に聞くと他にもいろいろと教えてくれるかもしれません。

トラップ粘土には、ソフトタイプとハードタイプの2種類があります。

ソフトタイプは主に青色、グリーン系で、超微粒子目で、柔らかいです。

ハードタイプはその他の色で、鉄粉、虫の死骸、ピッチ、タールなどがついてしまった時に使います。極細目で研磨力は大きいです。

両方の種類を揃えておきましょう。

4. 2種類の鉄粉取りのメリットとデメリット

2種類の鉄粉取りにはそれぞれ特徴があり、その特徴によりメリットとデメリットがあるので、状況によって使い分ける必要があります。

また、しっかりと特徴を把握することで、車にダメージを与えることなく作業ができます。

4-1. 鉄粉除去スプレー(液体)のメリットとデメリット

液体の鉄粉除去剤のメリットは、ボティに傷をつけることなく鉄粉が取れること、素人でも簡単にできることが挙げられます。

液体の鉄粉除去剤は、比較的軽度な状態に対して使用します。車の全体を広範囲に渡って対応できるので、イメージとしてはまずは大体の鉄粉を取ってしまおう、という使い方になります。

液体を噴射または塗布し、化学反応を起こさせることによって錆を溶かし、鉄粉を塗装面から分離させます。化学反応によって紫色に変色するので、どのくらい鉄粉が付着しているか目に見えてわかります。

デメリットは、液剤によってはボディが変色する場合があること、特有の強い匂いがあることなどが挙げられます。

スプレー式は、商品によってスプレーの出方が拡散しなかったり、均一に出ないものもあるようです。その場合は、液体をマイクロファイバークロスに含めて塗布すれば、車に傷をつけることなく使用することができます。

スプレー式は手軽に使用できるので、定期的にスプレーで鉄粉除去を行っていれば、粘土での鉄粉除去の手間を省けます。

4-2. トラップ粘土のメリットとデメリット

トラップ粘土は、液体のクリーナーで取れなかった鉄粉に対して効果があります。

メリットとしては、深く刺さった鉄粉が取れやすいこと、粘土を繰り返し使用できるので低コストで使用できることが挙げられます。

デメリットとしては、やり方によってはボディに傷がつくことがあります。使用頻度を上げると、ボディにつくスクラッチも少しずつ増えていきますから、傷が気になるのであれば、まずは鉄粉除去剤を用いて、それでも取れなかった鉄粉に粘土クリーナーを用いるようにしましょう。

粘土クリーナーは鉄粉除去剤より手間がかかり、扱いもコツがあります。車全体の鉄粉を除去しようと思うと、慣れてない方は数時間から半日程度時間がかかります。

5. 鉄粉除去の作業手順

ここでは鉄粉除去の方法について説明していきます。

スプレーと粘土の作業手順についてお伝えします。

どちらを使うにしろ、使用説明書を読んだうえで、それに従ってください。ここでは基本的な流れをお伝えします。

5-1. 鉄粉除去スプレーを使った鉄粉除去の方法

鉄粉除去剤を使うときは、直射日光が当たらない日陰で、適度に湿気がある方がいいです。晴れの日より曇りの日、あるいは、夜や早朝などの時間帯がいいです。洗車後にスプレーをするといいでしょう。

鉄粉除去スプレーを使う場合の手順です。

カーシャンプーで普通に洗車をして表面の埃を取り、泡を水できれいに流します。
ボティが濡れた状態で、鉄粉除去スプレーを吹きかけます。
数分するとスプレーから放射された液が鉄粉に反応して紫色に変化します。
一定時間放置(3~5分程度)したら水で洗い流します。
洗車する(鉄粉除去クリーナーを洗い流す)
しっかり水分を吹きとる

とても簡単な作業で素人でもできます。塗装にも影響はありませんので安心して行うことができます。

スプレーのコツは、一気に車全体に吹きかけずに、各ブロックごとに噴射します。

1ブロックに吹きかけて、色が紫になったら水で洗い流し、次のブロックにも同じように行って、また次、、というように繰り返していって全体の鉄粉を除去します。

最後に洗い流す時は、鉄粉除去クリーナーが残らないようにきれいに洗い流します。鉄粉がまだ残っていないか、ボディに触れてザラザラしていないか、確認を取りながら水で洗い流しましょう。場合によっては、2~3回繰り返します。

洗車をした時に、ちょっとした手間を惜しまず、鉄粉除去スプレーをさっと吹きかけて洗い流すことをするなら、もっと手間がかかってしまう粘土クリーナーを使う頻度が減るでしょう。

5-2. トラップ粘土を使った鉄粉除去の方法

鉄粉除去スプレーを使っても落ちなかった鉄粉には、鉄粉除去粘土を用います。

粘土を使うときは水を流しながら、粘土をボティ表面を滑らせます。力を入れず、粘土の重さだけで滑らすように軽く押し当てて、鉄粉を除去していきます。鉄粉がなかなか取れないからといって力を入れてこすると傷ついてしまいます。優しく接しましょう。

鉄粉が表面に残ったままで作業していると、そこから傷が生じてしまいかねないので、接触面に鉄粉が残らないよう、水を流しながら作業しましょう。

水が乾燥してしまうと、イオンデポジットなどが生じてしまいます。晴れの日よりは曇り、雨天時や夜間、早朝の作業がいいでしょう。

粘土が硬いままで伸びが悪かったり、ボティに鉄粉以外の汚れが付着していたりすると、塗装に傷が入ってしまうことがあります。特に冬場は硬くなっていますので、お湯につけて柔らかくして使いましょう。寒いところで行うと、またすぐ硬くなってしまいますので、その度にお湯につけて柔らかくして使います。

夏は反対に、高温で柔らかくなりすぎることがあります。その場合は水につけて冷やして、少し固めるといいでしょう。

6. 鉄粉取りはどのぐらいのペースで行うと良いか?

鉄粉取りをする頻度は、使用状況や環境、コーティングの有無などにもよりますが、近所に鉄工場や線路があったり、高架下での駐車や、幹線道路をよく走る場合、洗車を怠っているなどであれば、できれば2ヶ月に1回は鉄粉除去をされるがいいでしょう。

鉄粉除去スプレーと粘土の2工程をやらなくても、少なくとも鉄粉除去スプレーだけでも行えればベストです。

鉄粉取りは手間がかかる作業なので、DIYで頻繁に行うのは億劫かもしれません。

「まだそんなにザラザラしてないから大丈夫だろう。」
「定期的に洗車しているから大丈夫。」
「コーティングをしているから問題ない。」

など思っているかもしれませんが、鉄粉の付着は防ぐことは不可能と言っても過言ではありません。どんな車であっても鉄粉は付着すると認識していただければと思います。

そして、鉄粉は一度付着して刺さってしまうとなかなか簡単には取れません。洗車しても残るザラザラがそれを物語っています。

「まだ大丈夫」とそのまま放置しておくと、時間がたてばたつほど錆が生じて固着していきます。そして塗装を侵食する状態になってしまいます。鉄粉をそのままにしておけば、必ず酸化して錆だし、最後には塗装に悪影響を及ぼし余計にコストがかかってしまうこともあります。

ガラスコーティングを施工しており、定期的に洗車も行なっているのであれば、半年に1回程度の鉄粉取りでも大丈夫ですが、こまめにチェックして必要に応じて行うことをおすすめします。

鉄粉除去の動画

こまめなメンテナンスで車の状態を綺麗に保つ!

こまめなメインテナンスをするか、頻度は少なくても、がっつり半日~1日かけての鉄粉除去をするのか、そこは個人の好みと状況によるでしょう。

それぞれのカーライフによって異なりますが、車のコンディションを長く良い状態に保ちたいのであれば、やはりこまめなメインテナンスをする方が効果があります。

まず錆びつかせないということが一番の防錆対策なので、そのためには洗車をきちんとすること、そして、鉄粉除去も適度に行えば、車の良い状態を保てるでしょう。

ちなみに、車の下地処理は鉄粉取りだけでなく「イオンデポジット除去」や「磨き」などいくつかの工程があります。【ガラスコーティングを施工する前に行う「下地処理」の全行程解説】こちらのページで一般の方がDIYでできる範囲の下地処理の全行程を解説しているので、メンテナンスの参考にしてください。

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ABOUT監修・執筆

里見昌幸

ラスコジャパン開発部 部長

車業界20年。自動車オイルメーカーや自動車塗装業、カー用品全国NO.1店などを経験し独立。高級車や旧車をさらに魅力的に大切にキープする方法にフォーカスする。2007年に立上げた「極み洗車の匠」は、ランボルギーニ、フェラーリ、ベントレー、マセラティ、ポルシェ、アルピナ、BMW、アウディ、アルファロメオ、レクサスなど、コーティング後の劣化やキレイにならない洗車で困っている、意識の高いクルマ好きの最後の駆け込み寺的にもなっている。