車のタイヤ汚れを落とす方法とメンテナンスをする際の注意点

タイヤは、車が唯一路面に接している部分です。一番汚れがひどい箇所ですが、タイヤのお手入れとなると、タイヤワックスを吹き付けておしまいとなってしまいがちです。

タイヤワックスは、タイヤにスプレーするだけで、汚れを浮き上がらせ、キレイにしてくれる優れものですが、使用することによってタイヤを劣化させることになります。

この記事では、タイヤを劣化させることなく、タイヤの汚れを落とす方法についてまとめました。全文を読むことで、効果的なタイヤまわりのクリーニング方法がわかるようになるでしょう。

1. タイヤがゴムである理由

車のタイヤ汚れの落とし方を紹介する前に、タイヤがゴムである理由を見ていきます。ゴムであるためにメンテナンスが必要になりますが、タイヤは、車体を支えるのはもちろん、走る、曲がる、止まるという車の基本的な機能を担う重要な部品です。しかも、タイヤの路面との接地面積はハガキ4枚分です。

このタイヤには、以下の4つの機能があります。この機能を実現できるのがゴムなのです。

1-1. 荷重支持機能

車体の重さ、ドライバーと同乗者の重さ、積み荷の重さなどを、すべてタイヤが支えています。コンパクトカーでも車体重量は約1トンです。このように重たいものを支える強度がタイヤには備わっています。

1-2. 駆動・制動機能

車が走るには、エンジンからの駆動力を路面に伝える必要があります。また、車が止まるには、ブレーキの制動力を路面に伝える必要があります。タイヤは、駆動力と制動力を路面との摩擦によって実現しています。

1-3. 進路保持機能

車はハンドルの動きに応じて、直進することもあれば、方向を転換することもあります。タイヤは、ドライバーの思い通りに走るのを可能にしています。

1-4. 緩衝機能

タイヤは、路面の凹凸による衝撃を吸収し、緩和します。タイヤに入っている空気やゴムの弾性によって、衝撃をやわらげることができるのです。

2. タイヤの汚れを落とす方法と注意点

タイヤはゴムであるということを踏まえて、クリーニングをする必要があります。ゴムは、熱、光、オゾン、油、薬品などのストレスによって経年劣化することが知られています。

洗剤でタイヤを洗うのは、薬品によるゴムの劣化を進めることになります。つまり、タイヤのクリーニングは、できるだけ水だけで洗うのが最適ということになります。

タイヤまわりをキレイにするポイントは、タイヤとタイヤが収まっているタイヤハウスにあります。これらの汚れやホコリを落とすことで、車全体が締まって見えます。

2-1. タイヤハウスの汚れを落とす方法

足回りを洗う順番は、タイヤハウス→ホイール→タイヤとなります。タイヤハウスの砂が残っていると、ホイールに傷がつくので、水圧を利用して可能な限り汚れを落とします。同時にホイールにも水をかけて完全に熱を冷ましておきます。

タイヤハウスは、ボディのような塗装面ではないため、汚れを落としやすいナイロンフラシを使って奥まで洗います。柄の長いものを用意しておくと作業がやりやすくなります。

タイヤハウスは、頑固な汚れが付いていることが多いので、適宜中性のクリーナーを薄めたものを使用しながら、ブラシでこすります。この作業が終わったら、ホイールに移る前にもう一度水でよく流します。

中性洗剤以外のクリーナーは、タイヤの劣化を進めることになるので使用しないようにしてください。

2-2. ホイールの汚れを落とす方法

洗剤をホイールに直接かけると飛び散ってシミになる可能性があるため、クリーナーをスポンジに付けて洗います。このとき使用する洗剤もタイヤを傷める中性洗剤以外は使用しないようにしてください。

水で洗い流す前に洗剤が乾燥するとシミの原因になってしまうため、乾かないように注意しながらホイール全体をスポンジで洗っていきます。

ホイール全体を洗ったら、水で流します。洗剤分が残っているとシミになってしまうので、完全に洗い流します。

2-3. タイヤのクリーニング

ホースにシャワーのノズルを付け、タイヤに付いた泥などを吹き飛ばします。タイヤ用ブラシに水をたっぷりつけて、全体をざっと洗います。シャワーでタイヤに水をかけながら、ブラシで泥やホコリなどの汚れを洗い流します。

タイヤのサイドウォール部(側面)は、タイヤサイズやロゴなどが刻まれています。ブラシの毛先で輪郭をなぞるようにこすり、ロゴなどに入り込んだ汚れをかきだします。

タイヤのトレッド部(路面に設置する部分)は、溝に沿って、水をつけたブラシでこすっていきます。ハンドルを切って行うのがポイントです。

全体をこすり終わったら、シャワーで水をかけ、浮いた汚れを流します。タイヤの汚れは油性のものが少ないので、水だけで十分落とせます。

汚れが落ちたら、乾いた布でタイヤの表面を拭き上げていきます。布をこまめに折り返して、できるだけ乾燥した面で水分を拭き取るようにします。

3. タイヤワックスを使用して劣化を防止する

タイヤには、ひび割れを防ぐため、ゴムに老化防止剤が入っています。車を走らせることで、タイヤが少し歪むと、老化防止剤がタイヤの表面に、にじみでてきます。

タイヤが白っぽくなるのは、この老化防止剤がでてきたのが原因です。老化防止剤がタイヤの表面にでてくることで、紫外線などによる劣化を防ぐ仕組みになっています。

サンデードライバーのように、車に乗る機会が少ない人の車は、タイヤに歪みがでている状態が少ないため、老化防止剤が十分にでてきません。乗っていない車のタイヤにひび割れが多いのは、老化防止剤がタイヤの表面にでていないことによるものです。

洗剤でタイヤを洗うのは、老化防止剤を洗い流すことになります。タイヤのひび割れの原因になりますので、タイヤを長持ちさせたいのであれば、タイヤのクリーニングに洗剤を使用することはお勧めしません。

タイヤワックスの中にも、老化防止剤を落としてしまうものがあります。タイヤワックスには、3つのタイプがあります。エアゾールタイプ、油性タイプ、そして水性タイプです。

エアゾールタイプは、タイヤの洗浄とツヤ出しが同時に行えるものです。タイヤ一周にスプレーするだけですので、とても簡単に使えます。しかし、洗浄成分が入っているにもかかわらず、洗い流さないため、老化防止剤を落とすうえ、洗剤をゴムに付けたままにするため、ゴムを劣化させます。

油性タイプは、石油を使用していますので、ツヤ出し効果が高く、耐久性も高いのが特徴です。しかし、石油によりゴムが劣化します。油性タイプのタイヤワックスを頻繁に使用すると、「ケミカルラック」と呼ばれるひび割れが発生します。

水性タイプは、持続性が低いものの、砂やほこりが付きにくくなります。界面活性剤(注)という本来混ざらないものの間を取り持つ薬剤によって、ツヤを出しています。薬剤によるゴムへの影響はまったくないわけではありませんが、ダメージは少ないといわれています。

(注)界面とは、2つの異なる物質の境界のことです。界面活性剤とは、界面の性質を変える物質のことです。

タイヤが白っぽくなるのは、長持ちさせるためという理由があるのですが、タイヤは黒くないと我慢できないということであれば、水性タイプのタイヤワックスを使用することをお勧めします。

4. 油性タイヤワックス落とし

タイヤワックスを塗ったのに、すぐにタイヤが茶色くなることがあります。これは、タイヤワックスに含まれる油脂成分が酸化することにより起きている可能性が高いです。

油性タイヤワックスを使い続けることで、油がタール状になってタイヤにこびりついているのです。中性のタイヤクリーナーで油性ワイヤワックスを落とします。

ボディやホイールにかからないようにタイヤクリーナーをかけます。油分が分解するまで1~2分放置します。

クリーナーをしみ込ませたブラシでタイヤをこすります。力任せにごしごしとこするのではなく、ブラシの毛先で汚れをかきだすイメージで優しくこすります。

タイヤ全体をブラシでこすったら、クリーナーが乾かないうちに、水で洗い流します。クリーナーがタイヤに残るのを防ぐため、まずブラシについた汚れやクリーナーの泡を水でキレイに洗い流します。キレイになったブラシを使い、水で洗いながらタイヤをブラシでこすりクリーナーを洗い流します。

クリーナーを完全に洗い流したら、乾いた布でタイヤの表面を拭き取ります。洗い残し、洗い流すことができなかったクリーナーがないことを確認しながら、拭き上げます。

4. まとめ

タイヤにゴムが使われているのは、ゴムの優れた性質がタイヤの働きに欠かせないためです。ゴムは劣化しやすいため、タイヤのゴムには老化防止剤が入っています。

タイヤに含まれている老化防止剤は、少しずつ表面に出てきて、ひび割れを防いでいます。老化防止剤はタイヤを白っぽくしますが、紫外線からタイヤを守っています。

タイヤワックスの中には、老化防止剤を落としてしまうものがあります。また、洗剤でタイヤを洗うのも、老化防止剤を落とします。

タイヤ汚れを落とすのは、原則、水だけで洗い流すようにし、タイヤを長持ちさせることをお勧めします。

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ABOUT監修・執筆

里見昌幸

ラスコジャパン開発部 部長

車業界20年。自動車オイルメーカーや自動車塗装業、カー用品全国NO.1店などを経験し独立。高級車や旧車をさらに魅力的に大切にキープする方法にフォーカスする。2007年に立上げた「極み洗車の匠」は、ランボルギーニ、フェラーリ、ベントレー、マセラティ、ポルシェ、アルピナ、BMW、アウディ、アルファロメオ、レクサスなど、コーティング後の劣化やキレイにならない洗車で困っている、意識の高いクルマ好きの最後の駆け込み寺的にもなっている。