下地処理に使われるケレンの徹底解説

 

ケレンという言葉は、あまり聞いたことがない言葉かもしれません。

塗装工事ではよく使われます。外壁塗装の見積もり項目などで見かけます。

ケレンとは、鉄部の錆処理とその下地処理のことを言います。

車について言う時も、同じようにサビ落とし作業のことを指します。

ここでは、ケレンについて解説します。

1. ケレンとはなんなのか?

ケレンとは、鉄部の錆処理とその下地処理のことです。

主に鉄部をヤスリで磨いて、塗装前に汚れや錆びを落し、表面に傷をつけて塗料の密着を良くします。

鉄部は塗料が剥がれやすいので、ケレンがしっかりとなされてないままに塗装をすると、2~3年で塗装が剥がれてくることがあります。

金属面のケレンに対しては、ヤスリや電動工具を用いて、トタン屋根、鉄の階段などの汚れや錆び、旧塗膜を落とします。塗料の密着度を増すための「目粗し」という表面に傷をつける作業もケルンには含まれます。木部に対しても行われることもあります。

鉄部を塗装する場合は、下地処理としてのケレンは欠かせません。ケレンが不十分なままで塗料を塗ったとしても耐久性はよくありません。数ヶ月で錆びが出てきたり、塗料が剥がれることになりかねません。そのためのこの下地作業は不可欠となります。

1-1. ケレンにはどんな種類があるのか?

ケレンは4種類あります。劣化の程度によって金額と作業工程が変わってきます。

・1種ケレン

腐食が激しい場合に用いられます。交換する方が費用も安くなる状態ですので、一般住宅や建築現場ではほとんど行われていません。

ブラスト法か、酸洗浄で、錆びや旧塗膜などを徹底的に除去して、きれいな金属面にしてから塗装を行います。ブラスト法は、投射材と言われる粒子を高速でぶつけて塗装面の剥離を行う方法です。

・2種ケレン

塗膜が劣化し、かなり腐食が進んだ状態の錆びの時に行います。ワイヤーブラシ、ワイヤーカップ、ディスクサンダーなどの電動工具を用います。錆びてない塗膜も除去します。

・3種ケレン

このケレンを一番よく行います。部分的にある錆びを落とします。主にスクレーバー、ケレン棒、ヤスリなどの手工具の両方を使用しますが、ワイヤーブラシなどの電動工具を使うこともあります。錆びてない皮膜は残します。

・4種ケレン

ほとんど錆びていなく、汚れやチョーキングがある場合に行います。手作業で、紙ヤスリや洗浄剤などで汚れや異物を取り除き、きれいにします。

簡単な作業になる程、費用は安くなります。通常、3種ケレンまでで、1種と2種のケレンは、するより交換する方が安くなる場合が多いです。1種2種は塗装全体に対して機械を使ってケルンすることになります。

塗装をする場合は、3種ケレンまでの段階の劣化状況ですることをお勧めします。劣化がひどいほど錆び除去は難しくなりますし、完全に除去できなければ耐久性にも悪影響を与えますし、費用も高くなります。

1-2. なぜ下地処理にケレンが必要なのか?

ケレンは汚れや錆び、旧塗膜を落とすなどの下地処理です。ケレンを行うことで、錆びた部分や汚れを落とし、塗装がきれいに長持ちするようになります。

ケレンを怠って塗料を塗ってしまうと塗料が鉄部に密着しません。そうなると2~3年で塗料にヒビが入ったり、剥がれたりしてしまいます。ケレンをしなかったがために、長持ちするはずの塗料が半分以下の耐久性になってしまうのはとても残念です。

業者によってはいい加減なケレン処理をするところもあります。その違いが現れてくるのはすぐではなく、数年後です。下地処理はとても大切な工程ですので、地域の良い評判のある業者に頼むようにしましょう。しっかりとケレン作業をすることで、強い塗膜を作ることができます。

古い塗膜を残したまま、上塗りすれば見た目はわからないですが、古い皮膜があると、新しい塗料の密着性がどうしても弱くなってしまいます。そのため塗装が長持ちせず、数年で剥離が起きてしまいます。

ケレン作業をしっかりと行うことで、塗装の密着度をよくし、耐久性を増し、塗装の仕上がりをきれいにします。

1-3. 錆び処置についての誤った対処法

ケレンをしないまま、鉄部分を塗装すると、2~3年で塗装が剥げたり、ヒビが入ったりすることはすでに書きました。

そのようなことを知らないまま、自分で車のキズの応急処置をしようとして、タッチペンなどで錆びを取らずして上塗りしてしまう人がいます。サンドペーパーをかけたとしても完全に錆びが落とせていないことがあります。

上に色を塗ったら見た目には錆びは見えなくなりますから、よくなったように思いますが、錆び落としをしない場合、その下では確実に錆びは進行しています。錆びが残ったままだと裏でどんどんと腐食が進行していきます。どんな錆止め塗料を塗ったとしても、錆びに直接塗っていたら、錆びるのを止めることはできないと思った方がいいでしょう。

錆びを見つけたら早期処置をしましょう。

初期の錆びであれば、研磨だけできれいになりますが、錆びが進んでしまうと、補修に手間も費用もかかります。錆びは鉄の癌のようなものですから、早期発見早期治療を心がけましょう。

錆びてしまうと水分を含むようになります。そのため乾きにくくなり、錆びによる劣化を加速させます。錆びはまだ表面が酸化している状態ですが、腐食となると鉄が腐った状態と言っていいでしょう。

錆びの段階では、錆び取りをして、錆びる速度を遅らせる処置をとることができます。が、腐食してしまうと鉄板に穴が開いたりします。腐食したところは切除して鉄板を貼り直したり、部品を交換したりしなくてはなりません。

そう思うと、早期発見早期補修が大事なのはわかっていただけると思います。

2. 車にケレンする場合の対処法

車にケレンするときの手順を簡単に説明します。

まず洗浄して、ホコリ、砂、鉄粉などの異物を洗い流しいます。水分を十分に吹き上げて、サンドペーパー、あるいはワイヤーブラシ等で磨きます(ケレンします)。ケレン後、ケレンで出てきた鉄粉などを除去します。その後、塗装をします。

劣化具合にもよりますが、磨きすぎると、元々のメーカーが施した防錆の下地までも剥がしてしまうかもしれません。

3. ケレンに必要になる道具、工具

ケレンで使う道具や工具をご紹介します。

必ずしも全部を用意する必要ないですが、必要に応じて使いましょう。

  • サンドペーペーパー(目の荒い紙やすり。サビ落としに使います)
  • スクレーパー(塗装を剥がすのに使います)
  • 皮すき(錆び落とし、塗装剥がし)
  • ワイヤーブラシ(錆びやしつこい汚れ落としに使います。電動式もあります)
  • マジックロン(四角い金属製のタワシ)
  • サンダー(電動式。サンドディスクかサンドペーパーを取り付けて使います)
  • ワイヤーカップ(電動ドライバーに取り付けるワイヤーブラシ)

4. まとめ

ケレンというと馴染みのない言葉ですが、錆び落としのことです。

私たちの生活の中に鉄はたくさん使われていますが、鉄の素材がむき出しになっているとすぐに錆ついてしまいます。腐食を防ぐために、鉄の表面に塗装をし、高い耐久性を得ています。

錆びは、抜いても抜いても根っこが残っていたら生えてくる雑草のようなものです。一度錆びついてしまったら、きちんと下地処理をして錆びを除去しておかないと、残った錆びからまた広がっていきます。

ポイントは二つです。

すでにある錆びをできるだけ除去することと、錆びを除去したら、防錆対策をして塗装を塗ることです。必要に応じてコーティングもすることでも防錆対策になります。

塗装の前の下準備として、ケルンをしっかりとして錆びを落とし、その後、必要な下地処理をしてから塗装をすれば、塗装も長持ちします。

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ABOUT監修・執筆

里見昌幸

ラスコジャパン開発部 部長

車業界20年。自動車オイルメーカーや自動車塗装業、カー用品全国NO.1店などを経験し独立。高級車や旧車をさらに魅力的に大切にキープする方法にフォーカスする。2007年に立上げた「極み洗車の匠」は、ランボルギーニ、フェラーリ、ベントレー、マセラティ、ポルシェ、アルピナ、BMW、アウディ、アルファロメオ、レクサスなど、コーティング後の劣化やキレイにならない洗車で困っている、意識の高いクルマ好きの最後の駆け込み寺的にもなっている。