海外赴任の際に車を売却したい場合とその注意点を解説

最近は、日本市場の縮小化から海外進出する企業が増えています。その際に急な海外赴任で車が不要になったので売却したいという人も増えています。今回はそんな時のために手続きの方法から注意点まで徹底解説をしていきます。

1. 海外赴任の場合の車の売却

海外赴任の場合も、通常の車の売却の手順と必要書類は同様ですが、ケースによって多少の違いがあります。特にすでに車の所有者が出国済みの場合や、海外からの入金確認等での違いがあります。以下詳細をまとめました。

1-1.  車の所有者が出国済みの場合に必要な書類

車の売却の際には実印と印鑑証明書が必要になりますが、すでに車の所有者が出国済みで住民票を抜いている場合は実印と印鑑証明書が取得できません。そこで代わりになる書類が「サイン証明書」と「住民票の除票」になります。

サイン証明書とは、すでに住民票を除籍して海外へ赴任した際にこの証明書を用いて車の名義変更ができる書類です。もし出国前にすでに住民票を抜いており、車の売却をしたい場合は現地の最寄りの日本大使館か領事館でサイン証明書を取得しておく必要があります。(軽自動車の場合は、売却時に印鑑証明書が不要なのでサイン証明書取得は不要)

「住民票の除票」は、海外赴任前の日本の住所管轄の役所で入手できます。基本的には出国前に入手しておきましょう。

1-2. サイン証明書の取得手順

以下サイン証明書の取得手順を説明します。

①現地の日本領事館へ必要書類を持参

ここでの必要書類は「パスポート」「委任状」「譲渡証明書」「現住所を証明する書類」です。

委任状と譲渡証明書はウェブサイトよりダウンロードができます。注意点としては現住所の証明書は国と地域によって異なります。尚、手続きの際には発行手数料が発生します。

②窓口の係員にサイン証明書の取得の旨を伝える

係員に日本にある車を売却したいので、サイン証明の発行を依頼したい事を伝えましょう。サイン証明書には形式1と形式2がありますが、形式1が車の売却用となります。国によっては申請書に必要事項を記入する必要があります。

③係員の前で、委任状と譲渡証明書に署名、捺印

係員の前で署名と捺印をします。氏名や現地住所、捺印を確認して、所得ができたら日本へ郵送します。

1-3. 入金確認は?

通常の車の売却と同様で、車両引き渡し後の銀行振込となります。振込時にまだ日本にいれば振込確認は容易ですが、すでに海外に渡航している場合はあらかじめオンラインで海外からも入金確認ができる口座を開設しておくことが重要です。

海外の口座への送金は基本的に不可と考えましょう。シティバンク等であれば、海外のATMからも引き出せますが、引き出しの際の手数料が高めです。

2. 海外赴任の際の注意点

海外赴任の際は、車を日本に保管しておくか、売却するかを迷う人もいると思いますが、もし長期海外滞在であれば、一度売却するのも手です。理由は、もし3年、5年と車に乗らずに放置すれば車の価値も下がりますし、税金も発生するからです。

もし、日本に不在で誰も税金の対処を代行してくれない場合は、督促状も来る事態になりかねません。そうしたケースを回避するためにはどんな施策があるのでしょうか?以下にまとめました。

2-1. 名義は自分のまま管理を他人に依頼する

一つ目の対処方法は、名義を自分にしたまま、家族や友人に車の管理をお願いすることです。その際は車の「一時抹消登録」の手続きをする必要があります。これは、一時的に廃車扱いにするという手続きで抹消登録期間の自動車税等の支払いが不要となります。

廃車扱いとなるため、自動車保険においても解約や中断手続きが必要となります。長期間車をすることは、車の劣化につながるので、定期的なメンテナンスも依頼しておきましょう。

ただし、家族があとから赴任先に来る予定があるのであれば家族に管理は依頼できませんので注意が必要です。

2-2. 売却から海外での車の手配も代行してもらう

二つ目の対処方法は長期間の海外赴任であれば、売却してしまうことです。業者によっては、海外展開している業者もあり日本で売却→海外で車や保険の手配→帰国後の手配と一連して代行してもらうことも可能です。海外では、言葉の問題や日本とは契約システムも異なることから安心感があるのがメリットです。

海外で使用していた車もまた売却できるのも便利と言えます。ただし国によってはまだまだ進出していない国も多いので、よくリサーチしましょう。国内と海外で分けて売買する場合も、海外赴任専門の業者もありますし、また赴任先の現地で日系の業者を探すのも手です。大手であれば日本語対応の業者もあるでしょう。

2-3. 家族が後から赴任先に来るケース

家族が後から赴任先に来る場合は、夫から妻へ名義変更しておくと家族が国内でも車が使えます。これはできれば夫の出国前に手続きを行っておきたいところです。出国前に妻に名義変更しておけば、夫の出国後に売却したい場合でも、サイン証明書を取得する必要がなく日本で印鑑証明書を取得すればOKということになります。

注意したい点は名義変更の際に自動車取得税を支払うケースがあることです。これは、車の取得価額が50万円以上の場合となっていますが、詳細は税事務所に問い合わせをしてみましょう。

さらにもし夫の赴任後3ヶ月以内に家族が赴任先に来る場合は、名義変更の必要性はあまりないといえます。理由は印鑑証明書の有効期限は3ヶ月間だからです。その際は住民票を抜く前に夫の名義のままで印鑑証明書を取得し、妻に売却をしてもらう方が良いでしょう。

3. まとめ

海外赴任の際に車を売却する場合は、通常の売却の必要種類と手続きと同様ですが、もしすでに住民票を抜いてしまっている場合は、赴任先の日本大使館でサイン証明書を取得して実印と印鑑証明書の代わりにする必要があります。

そして入金確認も赴任先で確認できるように、出国前にオンライン口座を開設しておきましょう。手数料は高いですが現地にシティバンクがあれば現地でも引き出しが可能です。

海外赴任の際の注意点は、もし長期赴任で家族も車の管理ができない場合は売却するのも手です。車は年々劣化して価値も下がりますし、査定額も下がるからです。

売却の場合は、海外赴任の場合の専門業者もあります。また海外に展開している買取業者を利用する事で、現地での車の売買もスムーズに行くでしょう。

家族が後から赴任先に来る場合は、妻に名義変更しておいても良いですが、3ヶ月以内に家族も赴任先に来るのであれば印鑑証明書の有効期限が3ヶ月なので、夫が住民票を抜く前に印鑑証明書を取得して売却する方がスムーズでしょう。